2017年1月23日月曜日

脊髄小脳変性症・多系統萎縮症の排尿障害及び緑内障は風邪薬や花粉症の薬で悪化する

多系統萎縮症の治療中に排尿障害が悪化することがある。風邪薬や花粉症の薬などありふれた薬剤が排尿障害を引き起こすことが知られている。また、多系統萎縮症の治療と称して抗パーキンソン病薬を処方する神経内科医がいるが、抗パーキンソン薬も排尿障害を引き起こす。抗うつ薬 のなかでも三環系のアミトリプチン(トリプタノールなど),イミプラミン(トフラニールなど),クロミプラミン,(アナフラニールなど)、ベンゾジアゼピン系抗不安薬(グランダキシン、リーゼ、デパス、ソラナックス、レキソタン、セラナール、レスミット、バランス、セパゾン、セルシン、リボトリール、メイラックス、レスタスなど),フェノチアジン系の抗精神病薬(ウインタミン、コントミン、ベゲタミン、ヒルナミン、レボトミン、フルメジン、ピーゼットシー、ノバミン、トリフロペラジン、ニューレプチルなど),抗パーキンソン病薬のトリへキシフェニジル(アーテン、トレミン、アキネトン、パーキン、トリモール、コリンホール、ペントナなど), 頻尿治療に使用されるオキシブチニン(ポラキス、バップフォーなど)は比較的高齢者に使用される 頻度が高く,注意が必要である。また、抗ヒスタミン剤(風邪薬や花粉症の薬に含まれる)(レスタミン、タベジール、アレルギン、クルルフェニラミン、ポララミン、ベネン、ピレチア、アメリジンゼスラン、ニポラジンなど)も抗コリン作用による排尿障害を来す。 漢方薬の葛根湯、麻黄湯、小青竜湯なども排尿障害を引き起こす。実は、これらの薬剤はすべて眼圧を上昇させるため緑内障を悪化させる。