最近、海外でコロナウイルスに感染し発症した若年の女性が異常な倦怠感が3ヶ月も続いているため来院した。
倦怠感、脱力感が強く、四肢に力が入らず、歩くのもやっとであった。
コロナの後遺症が長期間続くことは海外でも報告されている(Nature Communications
13, Article number: 1812 (2022) この論文はフランスで報告されたもので、コロナ発症から2ヶ月以上にわたり、倦怠感、筋肉の脱力感などが持続していて968人のその後の経過を観察している。 それによると12ヶ月以上にわたり倦怠感が持続している人が89.4%もいることがわかった。 コロナ後遺症が長期間に及ぶこと、西洋医学では原因が不明であり治療法が存在しないことが問題視され始めた。
そんな折にコロナ後遺症で苦しむ若年の女性を中国伝統医学による診断と生薬処方による治療をおこなった。 治療一ヶ月目には倦怠感や脱力感はほぼ解消され、2ヶ月目には完治した。 中国伝統医学は五臓六腑の病態を的確に診断し、その診断に基づいて生薬を組み合わせて治療処方を作成する。 診断が正確にできれば有効な処方が作成できる。この女性の病態は中国伝統医学では古来よりよく知られた病態であったため有効な生薬処方が作成できた。このような四肢の筋肉の脱力・麻痺に対する治療法は中国伝統医学では診断・治療法は確立されている。従って、適切な生薬処方でコロナの後遺症は容易に治癒する。
volume13, Article number: 1812(2022
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