2017年4月9日日曜日

野蛮人のグルメと文化人のグルメ;病気への分かれ道

中国の食文化は中国伝統医学に基づいている。
中華料理もフランス料理も世界三大料理と言われ、食通の王侯や皇帝の権力を背景に発達した多彩で豪華な料理文化だが、料理の根本思想はまったく違う。フレンチが人間の味覚の欲望の基づくグルメだとすると、中華料理は異なる個々人の健康状態に合わせて作られた、心身が欲している究極のグルメなのだ。だからといって、健康に役立つのは中華料理ばかりではない。フランス料理でも、寿司でも自らが料理を選んで注文すれことができれば立派な薬膳となる。しかし、ただ、好き嫌いでメニューを選んでしまえばそうはいかない。フランス料理に代表される西洋料理は味覚のグルメである。 おいしいという味覚の欲望に応じる料理である。 一方、中華料理は身体(五臓六腑)の要求に応える料理である。 あそこのレストランはおいしいなどと味覚のこのみを優先させれば心身:五臓六腑は傷害される。 中華料理の場合はたとえば酢豚は乾燥した内臓を潤すので乾燥気味で体が火照る人に、えびのチリソースは冷えた内臓を暖めるので寒がりで冷え症の人に、と言うように心身や五臓六腑が欲しがっている料理が提供される。好き嫌いで食べ物を選ぶ自我は3才頃から育った家庭や環境によって形成される。好き嫌いで選ぶグルメ自我の奥には食べると心地よいという本物のグルメ感覚が隠れている。 では、どうしたら人間本来のグルメ感覚をとりもどせるのであろうか? この生来のグルメ感性に目覚めれば、自分の心身が今日はなにをほしがっているのか自ら五臓六腑に聞いてみて料理を選ぶことができる。 これは味覚の欲望という野蛮人のグルメに対して文化人のグルメと言うことができる。 このように、食文化こそ人間が健康に生きる為の文化であり、食文化に根ざさない西洋科学文明は健康破壊、自然破壊を引き起こす野蛮な文化ということになる。実際、美食家が成人病になりやすいことは周知の事実である。また、薬の副作用による健康被害や大気汚染、公害、地球温暖化などは西洋科学が引き起こした現実である。スーパーマーケットに行って今日の自分は何を買って料理すればよいか分かりますか? フランスレストランに行って今晩の自分の身体には牛肉、ラム肉、鴨肉、どれを食べるべきか分かりますか? 今晩、寿司屋に行ってマグロ、エビ、イカ、赤貝、穴子、ウニ、何を注文すればよいか分かりますか?

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