2016年10月19日水曜日

糖尿病性網膜症の漢方生薬による治療法

糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・神経症とともに糖尿病の3大合併症のひとつで、成人の失明原因の第二位となっています。ちなみに中途失明の原因の第一位は緑内障です。網膜には栄養を補給する多くの血管が走行しています。血糖が高い状態が長く続くと、網膜の細い血管は少しずつ損傷を受け、変形したりつまったりします。血管がつまると網膜のすみずみまで酸素が行き渡らなくなり、網膜が酸欠状態に陥り、その結果として新しい血管(新生血管)を生やして酸素不足を補おうとします。しかし、この新生血管はもろいために容易に出血を起こします。また、出血すると網膜にかさぶたのような膜(増殖組織)が張ってきて、これが原因で網膜剥離を起こすことがあります。これらが進行していくと、最悪、失明します。
網膜症は糖尿病発症から5年くらいで増加し始め、10年で50%の人が網膜症を発症します。 しかも、自覚症状があった時にはすでに取り返しがつかなくなった増殖網膜症の段階であることが多いのです。
網膜症の治療ですが、検査で網膜症が見つかったからといって、急激な血糖コントロール(今流行している炭水化物ダイエットなどで食事のカロリーを大幅に減らしたり、運動量、糖尿病の薬の量を倍に増やすなど)はかえって網膜症を悪化させます。理由は炭水化物が分解された糖質は脳や網膜の唯一の栄養素であり、糖質が少ないと脳や神経や網膜などがが正常に働くことができないからです。

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