2016年10月9日日曜日

シェーグレン症候群は漢方生薬治療で治す

中年の女性が涙がでなく目が乾燥するため某大学病院で診療を受けた結果シェーグレン症候群と診断された。唾液が少なく口が渇く、涙が少なくて目が乾燥するなど全身の乾燥症状がひどいため漢方治療を希望して来院した。症状は口渇、朝のこわばり(手指)、膝痛、顔の火照り、右上眼瞼の痙攣、自汗、便秘、痰が多いなど。唾液腺シンチグラム、 唾液量検査、 涙量検査にてシェーグレン症候群と診断された。その他の検査所見ではリュウマチ反応 陽性、抗核抗体 陽性であった。 伝統医学の診断では肺の乾燥と熱及び神経系の興奮であったので対応する22種類の生薬を煎じて服用することとした。1ヶ月後に口渇、手のこわばり、便秘、痰は改善、3ヶ月後に眼瞼痙攣消失。 4ヶ月後には乾燥症状は消失したため治療は終了とした。シェーグレン症候群膠原病の一種でドライアイ、ドライマウスなどの乾燥症状ばかりでなく関節痛や皮膚症状、慢性甲状腺炎(橋本病)、慢性胃炎など種々の臓器の異常を伴う。ドライアイなどの乾燥症状には人工涙などの対症療法しかない。内臓の病気を伴う場合はステロイドホルモン治療などを行う。伝統医学ではこれらの症状に対して個々人の病態を分析し、それに対応する有効な治療法がいくつも考案されている。 ほとんどの場合数ヶ月で症状の軽快が見られる。 

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